2012年04月06日

『また原発事故が起こったら被曝しろという野田政権』武田邦彦さん

takeda




中部大学総合工学研究所教授の武田邦彦さん

http://takedanet.com/



民主党は野田総理が再稼働を最終判断した時には野田総理の判断を容認する方針を固めましたが、流れを武田先生はどのように考えていらっしゃいますか。

一番大きいのは日本の原子力発電所、アメリカでもヨーロッパでも同じなんですが、首相とか大統領が勝手に判断はできません。首相、大統領はというのは殿様ではないし原子力発電所のことをよく知らないわけですから政治判断するといっても政治判断する力がないわけですね。架空のことをやっても国民は危険になりますから日本では原子力安全委員会が安全については責任を持つと原子力委員会という推進側の委員会が出来た後、原子力安全委員会が出来て国民と合意をしているんで政治判断ということ自体が原子力発電所については非常に危険な状態であるということですね。

新しい組織を4月1日に作るはずだったんですが、発足の見込みすら立っていない。

原発の再開問題は福島原発の爆発という事態を受けて国民にとっては真剣な問題なんですよね。真剣な問題をなあなあで始めていいだろう。それは国民は不安になりますね。当たり前ですけど。

今まで政府が原子力発電所が安全だと言ってきた理由が2つあります。1つはチェルノブイリと違って軽水炉は固有安全性、つまり変なことが起こっても安全側に戻ってくるんだというもの。多重防御されていて備えがしていると。ところが、現実蓋を開けてみると固有安全性がなかったから爆発した。

2個目は防潮堤を津波が超えただけで爆発した。つまり一重の防御だった。政府が今まで国民に対して説明してきたことが主要な部分が2つ違います。これをちゃんと説明する。ストレステストとか前提安全基準とかいう言葉ではなくてここのところがこうだから大丈夫ですと言わないといけません。ところが、この前の保安院の審査を見ていますと相変わらず防潮堤を4倍の高さにしましたから安全です。これはダメなんです。人間の考えることは想定外が起こるから。想定外が起こった時に大丈夫なように多重防御します。こう言い続けてきたわけですから。ここのところは本当に政府は誠実味を持ったほうがいいです。

格納容器のベントに使う時のフィルターを設置しなければということなんですが、設置には数年かかるということで設置が間に合わなくても後々付ければOKという。

今のところ事故が起こったら被曝して下さいということになっているわけです。だから京都府とか滋賀県は納得しません。当然です。

地元というのも括りもいろいろありますよね。政府側は福井県の大飯町と言いますが、滋賀とか京都とか。

結局事故が起こる前はこの範囲でいいと言っていたことが、今度の事故で明らかに広範囲にしないといけないということがはっきりしているわけですよ。当然今までの通りなら同じことが起こるわけですから。今度の最大の問題は事故を見ないで再開しようとしているわけですからね。枝野さんが煙に巻こうとやっていますが、事故の前じゃなくて事故の後の結果を見てやってくださいねということですね。一部正しいのは原発がなくても電力が足りるというのは間違いないです。IEA(国際エネルギー機関)が既に出していて日本の原発全廃の時に日本は火力発電所で大丈夫であるということを十分に出しています。これに対する石油の市場についても述べておりますので。国際的なきちっとした判断もそうなっている以上原発再開を急ぐのは日本のためにならないと思いますけどね。

(2012年04月06日 文化放送 夕焼け寺ちゃん 活動中 から)



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原発事故、核問題、東電問題 | 環境、エネルギー資源問題

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