2006年12月23日
ブッシュ政権の真実 state of denial
ボブ・ウッドワード記者というと、ニクソン大統領を辞任に追い込んだウォーターゲート事件で知られているジャーナリストです。2002年に『ブッシュの戦争』『攻撃計画(Plan of Attack)―ブッシュのイラク戦争』というブッシュ政権に関する本を2冊書きました。
その3冊目が出版されました。『State of Denial: Bush at War, Part III』ステイト・オブ・ディナイヤル現実拒否の状態、国家という意味のステイトもかけています。この新作で混沌としてイラク政策で何が起きているかを取材しています。
ボブ:時の政府を真実を伝えることを怠ったとマスコミに取り上げられるのは今に始まったことではありません。
ブッシュ政権の最たる例があの地で起きている戦闘や衝突の規模です。
スンイ派とシーア派の衝突は日々伝えられていますが、それだけではないとウッドワード氏は言います。アメリカ軍、防衛軍、イラク市民への攻撃も激化しているのです。アメリカ軍への攻撃はこの3年急増しています。
ボブ:今、わが軍は週に800から900の攻撃を受けているんです。1時間に4回以上攻撃を受けている計算になります。
このグラフが公表されたのは数週間前。3年間もイラクの現状を隠し続けてきたのです。ウッドワード氏はブッシュ大統領と国防総省が情勢は進展していると誤った主張を繰り返したことを非難しています。例えば、統合参謀本部が機密扱いした報告書はこうあります。イラクの政治的な状況は進展しているとはいえスンニ派アラブ人による抵抗勢力の勢いはさらに増すだろう。その勢いは来年も衰えることはない。報告書が発表された2日後に国防総省は暴動は2007年初頭から減少しはじめるというものだったのです。
:諜報活動の専門家たちは2007年にはイラクでの状況が悪化するだろうとの予測を立てていました。しかし、公には大統領と国防総省によって事態は好転していると伝えられた。イラク情勢には公にされるものとされないものがあります。後者には機密のスタンプが押される。抵抗勢力は自分たちが何をやっているか承知のはず。規模も影響力も。
ブッシュ大統領は新生イラク軍が機能し始めれば、アメリカ軍の負担は減るだろうと繰り返してきました。現在のイラク軍、警察は30万人規模でしょう。
:今の30万が国軍と警察を構成しています。(負担は減っていません。)状況は悪くなる一方です。
ネグロポンティ国家局長官はイラクの現状を知っているとウッドワード氏は言っています。今はアメリカ当局が仕切れないほど暴力が蔓延し、彼はイラクが深刻な状況になっていることを認識していると。
:大使の経験のある彼はあらゆる機密に触れることができる立場にあります。現在の堂々巡りの状況はアメリカが抵抗勢力をあまく見過ぎていたと信じています。(なぜそんなことに?)それは現場の空気にあります。爆弾を動物の死骸や車、路肩に置くくらいの勢力は取るに足らないとね。
ウッドワード氏の著書ではラムズフェルド国防長官が参謀本部を骨抜きにしたと。統合参謀本部長はラムズフェルドの肩にとまるオウムだと発言。さらに、湾岸全域を指揮するアビザイド司令官が友人にラムズフェルドは完全に信用を失ったともらしたことが記されています。
:公の場で戦略を明確にすることができなくなってしまったのです。これはきわめて重大なことですよ。彼の代わりにライス国務長官が戦略を発表しているのです。去年の10月をきっかけにね。(ライスの抵抗勢力を一掃するという発表)
:ラムズフェルドはこの演説を聞いて激怒しました。それはアメリカ軍が行うものではない、あくまでイラク人が主導して行うことだろうと。しかし、大統領はライス長官の考えを気に入り、次の大統領の演説でも同様のスピーチを予定していた。カード大統領主席補佐官に電話してあの部分を削れ、われわれの戦略なんかじゃないと電話しました。すると、補佐官はあれこそが核となる戦略ですと返したんです。開戦から2年半たった時点で戦略という最も基本的なことですら、不協和音が生じていました。
アビザイド司令官が中東全域をイラク駐留軍の削減を始めるべきだと。ジョン・マーサ議員を尋ねています。
:マーサ議員は軍の良心と精神をを兼ね備えていて、軍はイラクから撤退するべきだと。ホワイトハウスに衝撃が走ったんです。
:ラムズフェルドを代えないと事態は好転しないと考えたんです。カード氏はローラ夫人とミーティングを行っていたんです。重ねる中でラムズフェルド長官の問題が出てきた。夫人は懸念を表明した。
チェイニー副大統領はウッドワード氏にニクソンとフォード大統領の国務長官を務めたキッシンジャー氏が相談役になったいることを明かしました。
:キッシンジャーはブッシュファミリーの一員のようなものです。
チェイニー副大統領にインタビューをし、全てテープに録音しました。
:ヴェトナムの敗因は粘りが足りなかったとキッシンジャー氏は考えています。イラクもそう考えていると思います。
:大統領への質問は結局実現できませんでしたが。その場にいた関係者に話は聞いています。大統領はイラクは撤退しないといっています。
キッシンジャー氏は最近、イラクでの勝利はあり得ないと発言しました。
(2006年CBSテレビ「60ミニッツ」 ブッシュ政権の真実state of denial)
ウォーターゲート事件の関連作品。
その3冊目が出版されました。『State of Denial: Bush at War, Part III』ステイト・オブ・ディナイヤル現実拒否の状態、国家という意味のステイトもかけています。この新作で混沌としてイラク政策で何が起きているかを取材しています。
ボブ:時の政府を真実を伝えることを怠ったとマスコミに取り上げられるのは今に始まったことではありません。
ブッシュ政権の最たる例があの地で起きている戦闘や衝突の規模です。
スンイ派とシーア派の衝突は日々伝えられていますが、それだけではないとウッドワード氏は言います。アメリカ軍、防衛軍、イラク市民への攻撃も激化しているのです。アメリカ軍への攻撃はこの3年急増しています。
ボブ:今、わが軍は週に800から900の攻撃を受けているんです。1時間に4回以上攻撃を受けている計算になります。
このグラフが公表されたのは数週間前。3年間もイラクの現状を隠し続けてきたのです。ウッドワード氏はブッシュ大統領と国防総省が情勢は進展していると誤った主張を繰り返したことを非難しています。例えば、統合参謀本部が機密扱いした報告書はこうあります。イラクの政治的な状況は進展しているとはいえスンニ派アラブ人による抵抗勢力の勢いはさらに増すだろう。その勢いは来年も衰えることはない。報告書が発表された2日後に国防総省は暴動は2007年初頭から減少しはじめるというものだったのです。
:諜報活動の専門家たちは2007年にはイラクでの状況が悪化するだろうとの予測を立てていました。しかし、公には大統領と国防総省によって事態は好転していると伝えられた。イラク情勢には公にされるものとされないものがあります。後者には機密のスタンプが押される。抵抗勢力は自分たちが何をやっているか承知のはず。規模も影響力も。
ブッシュ大統領は新生イラク軍が機能し始めれば、アメリカ軍の負担は減るだろうと繰り返してきました。現在のイラク軍、警察は30万人規模でしょう。
:今の30万が国軍と警察を構成しています。(負担は減っていません。)状況は悪くなる一方です。
ネグロポンティ国家局長官はイラクの現状を知っているとウッドワード氏は言っています。今はアメリカ当局が仕切れないほど暴力が蔓延し、彼はイラクが深刻な状況になっていることを認識していると。
:大使の経験のある彼はあらゆる機密に触れることができる立場にあります。現在の堂々巡りの状況はアメリカが抵抗勢力をあまく見過ぎていたと信じています。(なぜそんなことに?)それは現場の空気にあります。爆弾を動物の死骸や車、路肩に置くくらいの勢力は取るに足らないとね。
ウッドワード氏の著書ではラムズフェルド国防長官が参謀本部を骨抜きにしたと。統合参謀本部長はラムズフェルドの肩にとまるオウムだと発言。さらに、湾岸全域を指揮するアビザイド司令官が友人にラムズフェルドは完全に信用を失ったともらしたことが記されています。
:公の場で戦略を明確にすることができなくなってしまったのです。これはきわめて重大なことですよ。彼の代わりにライス国務長官が戦略を発表しているのです。去年の10月をきっかけにね。(ライスの抵抗勢力を一掃するという発表)
:ラムズフェルドはこの演説を聞いて激怒しました。それはアメリカ軍が行うものではない、あくまでイラク人が主導して行うことだろうと。しかし、大統領はライス長官の考えを気に入り、次の大統領の演説でも同様のスピーチを予定していた。カード大統領主席補佐官に電話してあの部分を削れ、われわれの戦略なんかじゃないと電話しました。すると、補佐官はあれこそが核となる戦略ですと返したんです。開戦から2年半たった時点で戦略という最も基本的なことですら、不協和音が生じていました。
アビザイド司令官が中東全域をイラク駐留軍の削減を始めるべきだと。ジョン・マーサ議員を尋ねています。
:マーサ議員は軍の良心と精神をを兼ね備えていて、軍はイラクから撤退するべきだと。ホワイトハウスに衝撃が走ったんです。
:ラムズフェルドを代えないと事態は好転しないと考えたんです。カード氏はローラ夫人とミーティングを行っていたんです。重ねる中でラムズフェルド長官の問題が出てきた。夫人は懸念を表明した。
チェイニー副大統領はウッドワード氏にニクソンとフォード大統領の国務長官を務めたキッシンジャー氏が相談役になったいることを明かしました。
:キッシンジャーはブッシュファミリーの一員のようなものです。
チェイニー副大統領にインタビューをし、全てテープに録音しました。
:ヴェトナムの敗因は粘りが足りなかったとキッシンジャー氏は考えています。イラクもそう考えていると思います。
:大統領への質問は結局実現できませんでしたが。その場にいた関係者に話は聞いています。大統領はイラクは撤退しないといっています。
キッシンジャー氏は最近、イラクでの勝利はあり得ないと発言しました。
(2006年CBSテレビ「60ミニッツ」 ブッシュ政権の真実state of denial)
ウォーターゲート事件の関連作品。